「文章が上手く書けない…」
「ビジネスで使える文章力をつけるにはどうしたらいい?」
と悩んでいませんか。
Webライティングやブログ記事作成をする人はもちろん、今や全社会人に文章力は欠かせません。
特にここ数年でリモートワークが進み、社内外問わずチャットツール等を使用し文章でコミュニケーションを取る機会が増えました。
したがって社会で活躍する人材になるためには、読みやすく分かりやすい文章で自分の考えや伝えたいことを正確に届ける力は必須なのです。
なお文章力は生まれつきのものと思われがちですが、実はそうではありません。
確かに元から文章力がある人もいますが、学生時代に国語が苦手科目であった私を含めて、後天的に文章力を向上させている人の方が多いでしょう。
そこでこの記事では、顧客やクライアントに信用される文章を書く人が必ずやっている9つのポイントを紹介します。
全て今日からできるものばかりですので、ぜひご自身の文章作成に取り入れてみてくださいね。
【大前提】顧客やクライアントに信用される文章を書くうえで大切なこと
はじめに、顧客やクライアントに信用される文章を書くうえで絶対に外せない大切なことをお伝えします。
それは「常に文章を受け取る人やペルソナに向けて書き、徹底して相手の感情の動きに寄り添うこと」です。
つまり読み手に憑依することが、文章作成においてもっとも大切であると言えます。
ブログ記事であればペルソナ(SEO上位を狙うなら当該キーワードを検索した人の感情とその動き)に寄り添う必要がありますし、メールやチャットなどビジネスシーンにおいては文章を受け取る人の目線に立つことが欠かせません。
自分が書いた文章を相手が読んだ時にどのような印象を受けるか、どのように伝わるか、誤解なく意図通りに伝わるかにアンテナを張りましょう。
多くの人が間違えがちなのが、自分が伝えたいことを伝えようとする点ばかりに意識が行ってしまうことです。
「これを伝えたい!」という思いだけで文章を書いてはいけません。その状態は、ただの自己満足です。
相手ありきで文章を書く目的はそもそも「伝えること」ですので、ご自身が文章作成をする際に意識すべきは「文章から何が伝わるか」と言えます。
仕事・プライベートの両面において、ご自身が伝えた言葉を相手が曲解してしまい「自分が思っていた通りに伝わっていない…」という経験は、誰にでもあるでしょう。
口頭でのコミュニケーションにおいては、相手の表情や反応・返答から違うものが伝わったと気付くことができます。
しかし文章でコミュニケーションをする際は、口頭と比較して一方通行になりがちです。
よって文章を受け取る相手の感情にしっかりと寄り添い、ご自身が放った文章から何が伝わるか、間違いなく意図通りに伝わるかに徹底して心を巡らせることが重要となります。
つまり同じ内容を伝える際でも、相手によって最適な表現や伝え方を選ぶことが大切です。
どんなに文章力を高めるテクニックを覚えても、この点が抜けていると相手に伝わらない文章が完成するため、注意しましょう。
顧客やクライアントに信用される文章を書く人が必ずやっている9ポイント【今すぐできる】
顧客やクライアントに信用される文章を書くうえでの大前提を押さえたところで、本章ではビジネスに効果的な文章を書く人が必ずやっている9つのポイントを紹介します。
信用される文章の書き方やポイントは多数ありますが、そのなかでも今日からすぐに取り入れられるものをピックアップしました。
ぜひご自身の文章作成に活かしてみてくださいね。
もし全てを一度に取り入れるのが難しいと感じたら、簡単にできそうだと思ったものからやってみるのもおすすめです。
- ポイント①:一文一義にする
- ポイント②:PREP法を使う
- ポイント③:主語と述語を近づける
- ポイント④:接続詞を正しく使う
- ポイント⑤:一文のなかや連続で同じ言葉を使わない
- ポイント⑥:二重表現を避ける
- ポイント⑦:単語や文章表現に悩んだら調べる
- ポイント⑧:文字数は極限まで削る
- ポイント⑨:読点は意味のかたまりごとに打つ
それでは、見ていきましょう!
ポイント①:一文一義にする
文章を作成する際は、一文一義にしましょう。
一文一義とは、「一文につき一つの事柄だけを説明すること」です。
文章を一文一義にすべき理由は、一文がザーッと長い状態だとそれだけで読みにくいからです。
内容や読み手によっては理解しにくくなってしまい、最悪の場合そのまま読み飛ばされてしまうことも…。
一文に盛り込む内容や情報を一つに絞って展開することで、読者にとって端的で読みやすい文章が完成します。
(改善前)
本日の打ち合わせの際にご質問いただきました、A商品を◯%割引で販売できるかという点ですが、大変申し訳ありませんが結論として難しく、その理由としては昨今の物価上昇や戦争の影響等を受けながらも現時点で商品価格を据え置きで提供させていただいているからです。
(改善後)
本日の打ち合わせの際にご質問いただきました「A商品を◯%割引で販売できるか」について、回答いたします。
大変申し訳ありませんが、結論として現時点では難しいです。
その理由としては、昨今の物価上昇や戦争等の影響を受けながらも、現時点で商品価格を据え置きで提供させていただいているからです。
このように一文一義にすることで内容が頭に入りやすく、さらに見た目の印象も良いものになるのです。
ポイント②:PREP法を使う
2つ目のポイントは、文章を展開する際にPREP法を使うことです。
PREP法とは以下の順番に情報を伝えることで、伝わりやすく理解しやすい文章を作成する際に役立ちます。
- Point :結論
- Reason :理由
- Example:具体例
- Point :結論
具体的には、冒頭で結論を述べ、次にその結論に至った理由と具体例を説明し、これらを根拠として最後にもう一度結論を伝えます。
(P :結論)
結論としてマーケティングにおけるデータ分析は、自社の戦略策定に欠かせません。
(R :理由)
なぜならデータ分析をすることで、顧客ニーズや市場の動向を的確に把握できるからです。
(E:具体例)
例えば、既存顧客の属性(年齢・性別・職業・家族構成・居住地)や、年間で商品がもっとも売れた時期、売れ行きに関する傾向を分析すると良いでしょう。
(P :結論)
このようにデータ分析を行うことで、自社のマーケティングに最適な戦略策定につながるのです。
なおPREP法は、文章だけでなく口頭で説明をする際にも役立ちますので、ぜひ日々の仕事や会話でも活用してみてください。
ポイント③:主語と述語を近づける
主語と述語を近づけることも、顧客やクライアントから信頼される文章を書くうえで欠かせないポイントです。
一文の中で主語と述語が離れていると読みにくいことに加え、読者が文章の意味を読み取ることに苦慮します。
どの言葉がどこにかかるのかが分かりにくく、読み進める間に別のフレーズが入ることで混乱してしまうのです。
なお、主語と述語を近づけてみても読みにくいと感じる場合、そもそも一文が長すぎる可能性があります。
(改善前)
当社は来年度中を目処に顧客満足度向上を目的とする品質管理の新システムを構築する準備の一環として「CSアンケート調査」を先月実施した。
(改善後)
先月、当社は「CSアンケート調査」を実施した。
これは来年度中を目処に新システムを構築する準備の一環であり、顧客満足度向上を目的とした品質管理を行うためのものである。
このように信頼される文章を書くためには、主語と述語を近づけることに加え、一文は適度な長さで区切ることを心がけましょう。
ポイント④:接続詞を正しく使う
顧客やクライアントから信頼される文章を書くうえで、接続詞を正しく使うことは欠かせません。
接続詞は文章がどちらの方向に進むかを示す道標のようなものです。
「例えば」の後に具体例が来なかったり、「なぜなら」の次に理由以外のことが述べられていたり、「〜ですが」の後に逆説の内容が続かなかったりと、接続詞の使い方を誤ると文章が明後日の方向に行き、相手が混乱してしまいます。
例①:「が」(逆接)の使い方
(OK)とても美味しいオムライスでしたが、付け合わせのサラダがイマイチでした。
(NG)とても美味しいオムライスでしたが、ソースにとてもコクがありました。
→前半と後半で「美味しい」という意味合いが共通しているため「が」の使用は誤り
例②「ので」(順接)の使い方
(OK)菜の花は今が旬なので、とても美味しいですよ。
(NG)菜の花は今が旬なので、苦味があります。
→今が旬であることの結果として、苦味があるわけではない。
ここでは「旬であり」「旬で、また」など、並列になるような接続詞・表現が望ましい
これらの例文を見ると「当たり前でしょ」と思われるかもしれませんが、日々なんとなく書いた文章に目を向けると案外間違っていることが多いものです。
ご自身の文章をチェックしてみて疑問点があったら、「◯◯ 接続詞」とGoogle検索すると、正しい用法や表現が出てきます。
接続詞を正しく使えると文章の質が格段に上がります。ぜひご自身が書いている文章をチェックしてみてくださいね。
ポイント⑤:一文のなかや連続で同じ言葉を使わない
一文のなかや連続で同じ言葉を使わないことも、顧客やクライアントから信頼される文章を書くうえで重要なポイントです。
文中の近い位置に「の」や「も」などの助詞が連続して出てきたり、「〜ます。〜ます。」というような同じ文末表現が続いていたりすると、幼稚な文章に見えやすくなります。
そこで以下のように必要に応じて言葉を補足しながら、分かりやすく意味が通じる文章を目指しましょう。
(改善前)
今日は午前中に申請書の提出の段取りを確認します。午後は取引先と打ち合わせをします。
(改善後)
今日の午前中は、申請書提出に必要な段取りを確認します。午後は取引先と打ち合わせの予定です。
文中の助詞や同じ語尾が連続してしまう場合、そもそも言葉足らずであるケースも多いです。
改めて伝えたい内容を考え、同じ助詞や語尾を続けないよう工夫して文章を組み立てていきましょう。
ポイント⑥:二重表現を避ける
顧客やクライアントから信頼される文章を書くためには、二重表現を避けることも大切です。
文中の近い位置で同じ漢字が続いたら二重になっていると思って間違いありません。
口頭では気付きにくく許されるものであっても、文章に起こすと強烈な違和感になりえます。
(NG)犯罪を犯す
→ (OK)罪を犯す
(NG)違和感を感じる
→ (OK)違和感がある
(NG)いまだに未解決です
→ (OK)未解決です/今も未解決です
3つ目の例である、「いまだに(未だに)」と未解決の「未」のような意味が重複するケースもあるため注意しましょう。
正しい表現や用法を知りたい場合、「◯◯ 使い方」とGoogle検索すると正しい使い方が分かります。ぜひチェックしてみてください。
ポイント⑦:単語や文章表現に悩んだら調べる
ここまでの解説でもお伝えしてきましたが、単語や文章表現に悩んだらGoogle検索できちんと調べましょう。
前述した接続詞の使い方や二重表現だけでなく、単語の言い換えや文章として最適なワードも調べることで解決しやすくなります。
例えば「良い」という単語は、口頭では問題なくても文章では伝わりにくいケースがあるでしょう。
このような場合は「良い 類語」「良い 言い換え」というように、ご自身の頭で浮かぶ言葉の類語や言い換え語をGoogle検索すると、以下のような掲載ページを見つけられます。
ご自身が書いている内容や展開に最適な単語を選び、文中に盛り込みましょう。
出典:weblio類語辞典
一度検索してみてピタリと合うものがないと感じたら、別の角度で言葉のイメージを膨らませ、再度検索することも効果的です。
この地道な積み重ねが語彙力を増やし、表現力を高めていきます。語彙力や表現力に悩んでいる方は、ぜひやってみてくださいね。
ポイント⑧:文字数は極限まで削る
顧客やクライアントから信頼される文章を書きたいと思ったら、文字数は極限まで削ることを心がけましょう。
いわゆる「冗長表現」と言われるものですが、抜かしても通じる語や表現が文中に入ると、読みづらくただ長い文章が爆誕してしまいます。
裏を返すと、本当に必要な表現のみで構成されている文章は、非常に読みやすく中身が詰まった価値あるものに見えやすいです。
同じ内容なら文字数は少なければ少ないほど良いことを、まず認識しましょう。
「最初からそんなに短く書けないよ!」と思う方もいらっしゃると思いますが、私も一発で短い文章を完成させることはできません。
そこでまず頭に浮かぶ通りに文章を書いてみて、読み返しながら短く編集することをおすすめします。
文書を削るコツは、大きく以下の5点です。
- なくても意味が通じる言葉を削除する
- 意味が変わらない短い単語や名詞句に置き換える
- 意味が重複する表現があれば削除する
- 重要でない前置きは削る
- 詳細な事実の描写を控える
(改善前)169文字
企業のWebに関するマーケティングを担当している方は、ここに書かれた記事を読むことで、自社のマーケティングに成功した企業の数多くの事例を学ぶことができます。
何をやったら良いのか分からないと困っているWebマーケティングの担当の方は、まず他社の具体的なマーケティングの事例を知り、ご自身の会社に活かせるポイントがないかを考えてみてください。
(改善後)102文字 ※40%の文字数削減に成功!
本記事を読めば、マーケティングに成功した多くの他社事例を学べます。
何から手をつけるべきか悩んでいるWebマーケティングのご担当者は、まず具体的な他社事例を知り、自社に活かせるポイントを探すと良いでしょう。
このように文字数を極限まで削ることで、読みやすく意味が通じやすい文章が出来上がります。
最初は大変かもしれませんが、文章を削る作業も慣れてくるとゲーム感覚になり楽しいものです。
発信先のお相手やペルソナのことを考えながら、ぜひやってみてください。
ポイント⑨:読点は意味のかたまりごとに打つ
顧客やクライアントに信用される文章を書く最後のポイントは、読点を意味のかたまりごとに打つことです。
ただし読点を打ちすぎると、文章がぶつ切りに見え読みにくくなってしまいます。そこで以下を参考に、読点を打つと良いでしょう。
【読点を打つおすすめの場所】
- 意味の切れ目
- 誤読されそうなところ
- 「間」をとりたいところ
上記に則って読点を打ったにも関わらず「なんだかテンが多すぎる…」と思ったら、一文一義で書いてみることや、語順を変えてみることをおすすめします。
語順を変えることで文章にまとまりが出ることは多く、結果として一文が短くなれば一石二鳥です。
(改善前)
Aさんが雨に濡れてびしゃびしゃになったBさんを追いかけている。
→雨に濡れているのはAさんなのかBさんなのかが分からない
(改善後)
①Aさんが、雨に濡れてびしゃびしゃになったBさんを追いかけている。
②雨に濡れてびしゃびしゃになったBさんをAさんが追いかけている。
③雨に濡れてびしゃびしゃになったBさんを、Aさんが追いかけている。
改善後の文章を見ると、雨に濡れたのはBさんであると分かります。
また文章②のように語順を入れ替えるだけでも意味は伝わりますが、③のように読点を入れるとさらに読みやすいでしょう。
読者にとって理解しやすい文章になっているかを考えながら、読点を打ってみてくださいね。
まとめ|文章力を高めて顧客やクライアントの信用を勝ち取ろう!
顧客やクライアントに信用される文章を書く人が自然とやっている9つの秘訣を紹介しました。
結論として、信用される文章を書くための9ポイントは以下の通りです。
- 一文一義にする
- PREP法を使う
- 主語と述語を近づける
- 接続詞を正しく使う
- 一文のなかや連続で同じ言葉を使わない
- 二重表現を避ける
- 単語や文章表現に悩んだら調べる
- 文字数は極限まで削る
- 読点は意味のかたまりごとに打つ
ただ、上記の9ポイントはあくまで文章作成におけるテクニックです。
このため、大前提として「文章を受け取る人やペルソナに向けて書き、徹底して相手の感情の動きに寄り添うこと」が欠かせません。
ご自身が書いた文章から読み手がどのような印象を受けるか、どのように伝わるか、誤解なく意図通りに伝わるかにアンテナを張らなければ、伝えたいことが正しく伝わらないこともあるでしょう。
よって文章作成の基本をしっかりと押さえながら、本記事で紹介した9ポイントを実践することが重要となります。
またビジネスにも活かせるきれいな文章を書ける人が近くにいるなら、その人の文章をたくさん読み感覚を掴むことも効果的です。
顧客やクライアントから信頼される文章は努力によって作れますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました!